カフェでも喫茶店でもない「談話室 杉の樹」

談話室杉の樹

鹿島セントラルホテルのすぐ目の前にある円形の建物がいつも気になっていた。東京駅と鹿島神宮駅を結ぶ高速バスで、鹿島セントラルホテルで停車するときに見たことがある方も多いのではないだろうか。中央に角があり、らせんのような構造の屋根は、一見丹下健三設計の国立代々木競技場っぽい。

ご近所さんと何気ない話をしているときのこと、息子さんが神栖で喫茶店をやっていると知った。その喫茶店というのが、この地域に住む人なら誰もが知る老舗喫茶店「杉の樹」だった。セントラルホテルができた同時期から営業しているというので、恐らく1970年代からの営業だ。移住7年目にして、初めて「杉の樹」を訪れてみる。

建物の裏手に無料駐車場が完備されている。広いので停められないということは恐らくない。「DCMホーマック」の巨大看板を目印に信号を入るとわかりやすい。

お店の入り口。植物でよく見えないが「談話室 杉の樹」とある。
円形の建物内はモダン空間が広がっていた。天井が高くて、木のぬくもりを感じる落ちついた雰囲気。
ビーフシチューがおいしいと聞いていたので、早速注文。ホロホロにやわらかいお肉とデミグラスソースが素晴らしくおいしかった。こんなおいしいビーフシチューが近くで食べられることに今まで気付かなかったとは。グラタンやから揚げ、ハンバーグやコロッケといった食事メニューも豊富。喫茶店のナポリタンも食べないわけにはいかない。また次回。
こちらは日替わりのお弁当。テイクアウトもできるようだ。
この昔懐かしいメニュー!小さい頃に連れていってもらったデパート屋上のレストランを思い出す。
フルーツポンチアイスクリーム、昭和感。
ガラスケースにあった数種類のケーキから、ミルクレープを選んだ。ケーキも持ち帰りできるようだ。
広くて明るい窓ぎわの席から124号線を眺める。
円形の建物の中央に小さなガラス扉があった。中を覗くと「携帯電話室」とあった。この小部屋は恐らく昔、公衆電話が置かれていたのだろう。「談話室」らしくてとてもいい。現代に受け継がれたこの小部屋、用もなく入ってみたくなる。

古き良き談話室 杉の樹、昭和生まれの私にはとても居心地のいい空間だった。お支払いが現金のみというのが残念ではあるが、おいしいメニューをあれこれ試してみたい。また行こう。

ちなみに、先に書いたご近所さんというのは、Jリーグ開幕当初から鹿島アントラーズのサポーターで、若い頃は最前列で大旗を振っていたというおじいちゃん。コロナ前、成田空港で「鹿島の応援ですか」と声をかけたのが最初の出会いだった。この日、お互い神戸vs鹿島のアウェイ観戦で、関空から三ノ宮も同じバス、帰りの飛行機も同じで、空港駐車場も一緒だった。しばし話をしていたら、番地違いのご近所さんということが判明。つまり、「談話室 杉の樹」は、このおじいちゃんの息子さんがやっていらっしゃるお店なのだった。

談話室 杉の樹

MARBLE B&Bより車で13分

住所〒314-0135 茨城県神栖市堀割3丁目3-1-33
TEL0299-92-8787
営業時間9:00~21:30(L.O.21:00)
定休日木曜日
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