我孫子から鹿島まで徒歩の旅。乗代雄介さんのロード・ノベル『旅する練習』

乗代雄介『旅する練習』

MARBLE B&Bには印象に残る旅を経てやってくる方が時々いらっしゃる。広大な北海道を自転車で一周し、苫小牧から大洗までフェリーで移動。大洗からさらに数時間、自転車を漕いでやってきた方。茨城空港から鹿嶋へのアクセスが難しく、いったん東京に出てからバスを乗り換えてやってきた上海の方もいた。上海から日本へのフライトよりも、茨城空港から鹿嶋までの移動の方が断然長かったと思う。埼玉から自転車でサッカー観戦にやってきた方は、途中の成田でいったん休息。チェックイン後、一緒に車でスタジアムへ行きましょうと声をかけたが、自転車旅のゴールはカシマスタジアムがいいということで、再び自転車で出発した。

東の端の方、鹿嶋を目指す人にはみんなそれぞれ物語がある。その物語の断片に触れることは、なによりの楽しみだ。宿屋をやっててよかったなと思うのは、そういう瞬間かもしれない。

この乗代雄介さんの「旅する練習」はサッカー少女と小説家の叔父さんが、我孫子から鹿島アントラーズの本拠地、鹿島までひたすら歩く旅を描いている。第164回芥川賞候補にも選ばれた作品だ。鹿島アントラーズのファンの方にもおすすめしたい一冊。よろしければ読んでみてください。MARBLE B&Bの本棚にも置いてあります。

著:乗代雄介
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当然ながら、鹿嶋のこと、鹿島アントラーズのことがたくさん出てくる。
引用・参考文献にはジーコ関連本、柳田国男や鹿島臨海工業地域に関する本も。
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